介護老人保健施設は介護保険制度の下で、要介護者の心身機能の維持や傷病からの回復を図り、住み慣れた在宅への復帰を目指し、在宅生活の支援を行う施設です。利用者様の意思を尊重し、医療、介護、リハビリテーションなど必要なサービスを多職種からなるチームで提供しています。 家族の介護負担の軽減に努め、情報提供や支援を行い、在宅復帰支援にも努めています。
「吹田徳洲苑」は吹田徳洲会病院(11階建)の9・10階で運営される合築型の構造であるため、親病院との連携が極めて強固であり、例え医療依存度の高い利用者様であっても、病状変化の際には臨機応変に病院での管理をお願いできることが特徴となっております。入所前居所は親病院から移動される方が61%を占めており、重症の方やお看取りの方(年間45名程度)も利用していただいております。退所先居所は在宅に復帰される方は40%以上となっています。一方病院へ再入院を余儀なくされる方も多く、20%~30%を占めています。
リハビリ職員が11名と大勢配置されているのも特徴で、PT、OT、STすべての職種が在籍しており、短期集中リハビリや摂食嚥下訓練や訪問リハビリ・デイケアなどが幅広く実施され、利用者からの信頼・期待が大きくなっております。
在宅支援に取り組むためには長期入所の皆様だけでなく、在宅生活を継続されている皆様にもご利用いただけるように、支援相談員が在宅のケアマネジャーの方々と連携を取り、訪問リハビリ・デイケア・短期入所などの在宅サービスの利用の推進に取り組んでおります。施設利用から在宅生活を目指すには不安が伴います。短期入所利用の際には担当者が担当のケアマネジャーの方と一緒に自宅に伺って、ご本人とご家族に直接説明申し上げるアウトリーチという手法を用いて在宅プランを立てさせていただいています。これからの老健の在り方は施設サービスにとどまらず、在宅生活支援にも精力的に取り組むことが重要と感じております。
施設長 酒井 敬