内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ daVinci
当院では最新鋭の装置を導入し、泌尿器科では前立腺がん治療、産婦人科では子宮体癌・子宮筋腫治療に取り組んでおります。
ダヴィンチ 【da Vinci Si】とは
1990年代に米国で開発され、1999年よりIntuitive Surgical社から臨床用機器として販売されています。1~2cmの小さな創より内視鏡カメラとロボットアームを挿入し、高度な内視鏡手術を可能にします。術者は3Dモニター画面を見ながらあたかも術野に手を入れているようにロボットアームを操作して手術を行います。
日本では2009年より医療機器として認可を受け、2012年4月前立腺がん全摘除術、2016年4月腎部分切除術、2018年4月子宮筋腫・子宮体癌子宮全摘除術がそれぞれ保険医療として認められました。
当院ではダヴィンチ導入時から前立腺がん全摘除術を開始し、2018年5月から子宮筋腫が、2019年3月から子宮体癌の子宮全摘術が施設認定を受け、保険医療が認めれらています。
ダヴィンチの利点
肉眼の10 倍の視野で手術を行い、人間の手以上の複雑で繊細な手術が可能な手術方法です。そのため、これまでの開腹手術や腹腔鏡手術の技術をそのまま生かすことができ、またそれ以上の手術操作が可能です。ダヴィンチには、狭い空間でも良好な視野を得て、精緻な操作を可能にする機能があります。
- 高解像3D画像
- 人間の手首並みの自由度を持った鉗子
- 手の震えを制御する手振れ除去機能
- などを活用することで、より安全・確実な手術が期待されています。
その結果として
- より早い術後の回復
- より少ない出血量
- 優れた根治性
- 微細な解剖が理解できることにより、若い医師の教育システムに活用
などが期待されています。
ダヴィンチによる前立腺摘出術
ダヴィンチを活用することで、安全性のみならず、出血量を極端に抑え、術後の疼痛を軽減し、機能温存の向上や合併症リスクを大幅に回避できます。前立腺がんの治療には内分泌療法、放射線療法,手術療法などがあり、さらにそれぞれの療法はいくつかの治療法に細分されます。
前立腺がんの治療方針を決めるためには、まず前立腺がんがどのくらい進行しているのかを検査し、進行の程度や悪性度、患者の健康状態、年齢、合併症の有無などを総合的に判断して決定します。
ダヴィンチによる子宮筋腫、子宮体がん全摘術
従来の腹腔鏡(ふくくうきょう)による低侵襲手術のメリットを享受しながら、 コンピュータ制御下に鉗子を操作するため手振れがなく、3次元かつ10倍の 拡大視野で手術操作できるため、神経・血管などの確認が容易でより繊細な 手術を行うことが期待できます。
従来の腹腔鏡手術と比べ、手技の習得が比較的容易であることも特徴です。
装置のご紹介
「内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ」はロボット部と操作部、助手用のモニターで構成。ロボット部には先端に鉗子やメスなどを取り付ける3本のアームと内視鏡が装着され、術者は箱型の操作部に映し出される内視鏡画像を見ながら遠隔操作する仕組みになっている装置です。
ダヴィンチの特徴
- 鮮明なハイビジョン3次元(立体)画像
- 精密な拡大画像(X10、20、40)
- 鉗子の関節機能により人間の手より広い可動性
- 手振れ防止機能による安定した手術操作
- Motion scalingにより 微細かつ正確な操作が可能
- Dual Console機能によって安全性、技術取得(教育訓練)の向上
当院で内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ da Vinci を扱う診療科・センター紹介
当院では、下記の診療科・センターでダヴィンチを扱う診療・検査を行なっております。各診療科ページでは、実際に診療を行なっている専門医の紹介をしております。