リハビリテーション科とは
リハビリテーションとは患者様ができるだけ早く社会復帰、家庭復帰ができるようにと願って実践される医療です。当院ではICUや急性期発症、手術翌日からのリハビリテーションの介入により出来るだけ早期に麻痺や障害の改善を図り、在宅復帰を目指すために医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカーなどチーム一丸となり、治療・訓練等を実施して、早期退院を支援することができます。
対象疾患
脳血管疾患等リハビリテーション
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳外傷、髄膜炎脳膿瘍、脊髄損傷、脊髄膿瘍、脳腫瘍摘出術後、多発性神経炎、多発性硬化症、末梢神経障害、パーキンソン病、脊髄小脳変性症
※発症、手術又は急性増悪から180日まで
運動器リハビリテーション
急性発症、術後(骨、筋・腱・靭帯、神経、血管のうち3種類以上の上・下肢複合損傷、脊椎損傷 対幹・上・下肢の外傷・骨折、切断・離断、悪性腫瘍等)
慢性疾患(関節の変性疾患、関節の炎症性疾患、熱傷瘢痕による関節拘縮、運動器不安定症等)
※発症、手術又は急性増悪から150日まで
呼吸器リハビリテーション
急性発症・手術後疾患(肺炎・無気肺 胸部外傷、肺梗塞、肺移植手術、LVRS、肺癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、咽・喉頭癌)
慢性疾患(COPD気管支喘息、気管支拡張症、間質性肺炎、塵肺、DPB、呼吸不全を伴う神経筋疾患、気管切開患者、人工呼吸管理下の患者、肺結核後遺症等であり、次の症状があること(息切れスケール2項目以上 日本呼吸器学会重症分類II以上 ADL低下で日常生活に支障をきたす状態))
※ 発症、手術又は急性増悪から90日まで
心大血管リハビリテーション
急性発症・手術後疾患(急性心筋梗塞、狭心症発作)
慢性疾患(慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患)
※発症、手術又は急性増悪から150日まで
がん患者リハビリテーション
入院中の患者で、食道がん、肺がん、縦郭腫瘍、胃がん、肝臓がん、胆のうがん、大腸がん、すい臓がんの患者で全身麻酔下で手術が行われる、または行われた患者
舌がん、口腔癌、咽頭癌、咽頭癌その他頸部リンパ節郭清が必要かつ、入院中に放射線治療若しくは全身麻酔で手術を行う予定若しくは行われたもの
乳がんで、入院中にリンパ節郭清または全身麻酔下で手術が行われる予定若しくは行われたもの
骨髄腫瘍またはがんの骨転移に対して入院中に化学療法、若しくは放射線治療がおこなわれる予定若しくは行われたもの
脳腫瘍と診断された患者で、化学療法、若しくは放射線療法が行われる予定若しくは行われたもの
血液腫瘍にて入院中の患者に化学療法、若しくは造血幹細胞移植が行われる予定、若しくは行われたもの
癌患者で、入院中に化学療法が行われる予定、若しくは行った者
緩和ケア治療を行っている進行癌、または末期癌患者が在宅復帰を目標としたリハが必要なもの
施設基準
- 運動器リハビリテーション 基準Ⅰ
- 呼吸器リハビリテーション 基準Ⅰ
- 脳血管疾患等リハビリテーション 基準Ⅰ
- 心大血管リハビリテーション 基準Ⅰ
- がん患者リハビリテーション
- 回復期リハビリテーション病棟
- 地域包括リハビリテーション病棟
理学療法
当院の理学療法部門では、脳血管・運動器・呼吸器疾患・心大血管・がんの患者様について早期よりアプローチを開始し、機能・能力回復、早期離床、廃用・合併症予防に努め早期退院を支援することができます。特に重症肺炎等の呼吸器疾患、循環器疾患・心臓血管外科症例を含む多様な術後症例に対しては「専門理学療法士・心臓リハビリテーション指導士」を中心に呼吸管理、術翌日の離床から外来通院での二次予防まで介入しており、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士などの多職種がチームとなり取り組んでおります。
理学療法室

作業療法
当院の作業療法部門では急性期を中心に日常生活動作の獲得や諸機能の回復・維持および促進を目的に、患者様1人1人の身体機能に応じた訓練、指導および援助を行っています。具体的には、起き上がり・寝返り・立ち座りなどの身の回り動作や食事・トイレ・着替え・整容・入浴などの日常生活動作の練習や、家事や復職などに対しても関わっています。また、必要に応じて在宅復帰ができるよう家屋評価を行い住宅改修の援助、福祉用具の選定、装具自助具の選定・作成を行います。
作業療法室



言語聴覚療法
当院の言語療法部門では脳血管障害や誤嚥性肺炎で入院された患者様の急性期を主な対象とし言語療法を実施しています。早期より嚥下機能障害、言語機能障害、高次脳機能障害に対してのリハビリテーションを開始し早期回復のサポートを行います。
また、嚥下障害のリハビリテーションでは、口腔外科と協働で嚥下造影検査(VF)・嚥下内視鏡検査(VE)を実施し、より客観的に評価を行い、できるだけ多くの方に食事を開始して頂けるようにアプローチしています。
回復期リハビリテーション
概要
2025年9月より50床の回復期リハビリテーション病棟が開棟しました。回復期リハビリテーションは、脳血管疾患や脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折等の骨折、術後の廃用症候群、心大血管疾患等で日常生活動作の回復を目指す患者様に対し、365日体制でリハビリテーションを行います。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が医師、看護師、管理栄養士、社会福祉士と連携し、ご本人の生活様式や在宅環境、ご希望を考慮し自宅や施設退院に向けたリハビリテーションを提供します。
当院の特色
超急性期から回復期まで切れ目のないリハビリテーション体制
当院では急性期治療から回復期まで切れ目のないリハビリテーションを行っています。当院は発症・手術直後の急性期病棟での早期リハビリテーションも行っており、回復期病棟に移行後も急性期スタッフと回復期専従スタッフが共に集中的なリハビリテーションを実践しております。急性期スタッフと回復期スタッフが密に連携しております。
多様な疾患の方へのアプローチ
当院は回復期病棟に適応する疾患であれば、積極的に受け入れを行っています。加えて、心大血管疾患リハビリテーションや在宅酸素を使用する場合など、心臓病や呼吸障害をもった方へのリハビリテーションにも力を入れております。呼吸療法認定士や心臓リハビリテーション指導士などの資格をもったスタッフが回復期リハビリテーションでも活躍しております。



表 回復期病棟に入棟できる対象疾患一覧
| 区分 | 対象疾患 | 期間 |
| 1 | 脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント手術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後若しくは手術後の状態または義肢装着訓練を要する状態 | 最大150日まで |
| 2 | 大腿骨、骨盤、脊髄、股関節もしくは膝関節の骨折又は2肢以上の多発骨折の発症後又は手術後の状態 | 最大90日まで |
| 3 | 外科手術又は肺炎等の治療時の安静により廃用症候群を有しており、手術後または発症後の状態 | 最大90日まで |
| 4 | 大腿骨、骨盤、脊髄、股関節又は膝関節の神経、筋又は靭帯損傷後の状態 | 最大60日まで |
| 5 | 股関節又は膝関節の置換術後の状態 | 最大90日まで |
| 6 | 急性心筋梗塞、狭心症発作その他急性発症した心大血管疾患又は手術後の状態 | 最大90日まで |
リハビリテーション体制
リハビリテーションの体制は経験の差が生じないように、ベテランと若いスタッフがタッグを組み、チームでリハビリテーション診療を行っております。呼吸療法認定士や心臓リハビリテーション指導士などの有資格者の指導や、監督の下、日々リハビリテーションの技術は発展しております。資格については、有資格者がサポートを行い、毎年合格者を輩出しています。
例)2025年取得
・心臓リハビリテーション指導士2名
・呼吸療法認定士2名
・パーキンソン病療養指導士3名
・心電図検定2級
スタッフ

・理学療法士:27名
・作業療法士:9名
・言語聴覚士:5名
・看護師:1名
保有資格
- 心臓リハビリテーション指導士:8名
- 3学会合同呼吸療法認定士:6名
- がんのリハビリテーション研修修了:12名
- 認定理学療法士(呼吸):1名
- 認定理学療法士(循環):1名
- 認定作業療法士:1名
- 福祉住環境コーディネーター2級:5名
- 心不全療養指導士:1名